マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

くじ引き:“選挙”ではなく――

 ――民主主義(みんしゅしゅぎ)

 から、

 ――権威主義(けんいしゅぎ)

 の一面をなくすには、

 ――多数決のルール

 をなくし、

 ――選挙

 もしないようにするしかないでしょう。

 

 ――多数決のルール

 をなくすには――

 6月3日に、のべたように――

 ――すべての人たちによって賛成をされる意見

 というものをみつける努力をすることです。

 

 これは――

 かなり難(むずか)しいことですが――

 

 ――民主主義

 から、

 ――権威主義

 の一面を本気でなくそうとするのなら――

 どうしても必要なことです。

 

 また、

 ――選挙

 をしないようにするには――

 ――みんなの投票

 とは別の仕組みで、話しあいの代表者を選ぶ必要があります。

 

 そんな仕組みがあるでしょうか。

 

 ……

 

 ……

 

 あります。

 

 5月20日にも、ちらっと、のべました、

 

 ――くじ引き

 です。

 

 話しあいの代表者を、

 ――選挙

 ではなく、

 ――くじ引き

 で選ぶのですね。

 

 ――そんなバカな!

 と思うかもしれませんが――

 

 いま――

 ヨーロッパの国々(くにぐに)で、実際(じっさい)に試みられている仕組みです。

 

 特別な政治の問題について――

 その解決の方法を決めるために、

 ――くじ引き

 で選ばれた人たちが集まる仕組みが――

 ここ数年のうちに作られたといいます。

 

 この方法の良いところは――

 話しあいの代表者が選ばれるときに――

 とくに、

 ――権威(けんい)

 は生じない――

 ということです。

 

 ――くじ引き

 で選ばれただけですから――

 話しあいの代表者に選ばれなかった人たちと比(くら)べも、完全に対等な立場ですよね。

 

 とはいえ――

 

 この方法には悪いところもあります。

 

 それは――

 話しあいの代表者に選ばれた人たちが、

 ――話しあいに強い人

 とは限(かぎ)らない――

 ということです。

 

 ――話しあいに強い人

 というのは――

 5月18日から5月20日にかけて、くわしく、のべたように――

 数が少ないのですね。

 

 どんなに多くみつもっても、

 ―― 3 人に 1 人くらい

 でしょう。

 

 ひょっとすると、

 ―― 10 人に 1 人くらい

 かもしれません。

 

 よって――

 いくら話しあいの代表者たちが集まって話しあいをつづけても――

 その集まりの中に、

 ――話しあいに強い人

 が、ほとんどいなければ――

 ――何ひとつ決められない。

 ということが起こりうるのです。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』