マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

概算:「だいたい同じ――」の計算

 一日当たりの起きている時間を、0 才から 4 才までについて、

 

  0 ~ 1 才:3 時間

  1 ~ 2 才:6 時間

  2 ~ 3 才:9 時間

  3 ~ 4 才:12 時間

 

 と見つもると――

 生まれてから 4 才になるまでに起きている時間の合計は、だいたい 10,000 時間になる――

 と、きのう、のべました。

 

 つまり――

 1 年間が 365 日とみなせることに注意をした上で――

 0 才から 1 才までについて、

  3 × 365 = 1,095 時間

 であり――

 1 才から 2 才までについて、

  6 × 365 = 2,190 時間

 であり――

 2 才から 3 才までについて、

  9 × 365 = 3,285 時間

 であり――

 3 才から 4 才までについて、

  12 × 365 = 4,380 時間

 であるので――

 

  1,095 + 2,190 + 3,285 + 4,380

  = 10,950 時間

 である、と――

 

 ……

 

 ……

 

 こうした計算は――

 みなさんくらいの年令になると――

 お手のものかもしれませんね。

 

 が――

 

 こうした計算は――

 みなさんが大人になって世の中に出た後では――

 実は、ほとんど役には立ちません。

 

 このような計算は――

 学校の教室や試験の会場では求められますが――

 世の中に出た後では、ほとんど求められないのですね。

 

 では――

 どんな計算が求められるかというと――

 

 次のような計算です。

 

 一日当たりの起きている時間は――

 生まれたばかりのころ――つまり、0 才になりたてのころ――は、だいたい 0 時間くらいであり――

 それから年令に比例をして長くなっていき、4 才になるころには、だいたい 10 時間くらいであるので――

 1 年間が、だいたい 400 日であることに注意をすると、

 

  ( 4 - 0 )× 400 ×( 10 - 0 )÷ 2

  = 8,000 時間

  ≒ 10,000 時間

 

 である――

 

 ここで出てきた「≒」の記号は、

 ――だいたい同じ――

 という意味です。

 

  8,000

 と、

  10,000

 とは、

 ――だいたい同じ――

 です。

 

 また――

 1 年間は 365 日ないし 366 日ですが、

  365

 と、

  400

 とも、

 ――だいたい同じ――

 ですから――

 1 年間は、だいたい 400 日とみなせるのですね。

 

 また――

 4 才の子どもは、だいたい半日は起きていると考えれば――

 一日当たりの起きている時間を、

 ―― 12 時間

 と見つもってもよいわけですが――

 

  12

 と、

  10

 とは、

 ――だいたい同じ――

 とみることもできますから――

 4 才の子どもが一日当たりに起きている時間を、

 ―― 10 時間

 と見つもってもよいことになります。

 

 このように、

 ――だいたい同じ――

 ということに着目をして計算をすることを、

 ――概算(がいさん)

 といいます。

 

 みなさんが大人になって世の中に出てから求められるのは――

 こうした計算なのですね。

 

 ちなみに、

  ( 4 - 0 )× 400 ×( 10 - 0 )÷ 2

 の式を立てるときは、頭の中にグラフを描(か)きます。

 横軸(よこじく)は年令で、縦軸(たてじく)は時間のグラフです。

 このグラフをもとに、

 ――積分(せきぶん)

 という計算をすることで、

 ( 4 - 0 )× 400 ×( 10 - 0 )÷ 2

 の式が立てられるのです。

 

 ――積分

 は、ふつうは高校で習います。

 17 才のころです。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』