マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

横に細長い直角三角形:積分(1)

 ――積分(せきぶん)

 は、高校で習うのですが――

 その考え方の基本(きほん)は難(むずか)しくない――

 と、きのう、のべました。

 

 そのことを――

 0 才から 4 才までの起きている時間の合計を求めることによって――

 みなさんにも、わかってもらいたいと思っています。

 

 ……

 

 ……

 

 今――

 一日当たりに起きている時間について――

 生まれたばかりのころ――つまり、0 才になりたてのころ――は、だいたい 0 時間くらいであり――

 それから年令に比例をして長くなっていき、4 才になるころには、だいたい 10 時間くらいである――

 とみなします。

 

 すると――

 0 才から 4 才までに起きている時間の合計は、

  ( 4 - 0 )× 400 ×( 10 - 0 )÷ 2

 と表されます。

 

 これは――

 実は、あるグラフの、ある部分の面積に当たるのです。

 

 その「あるグラフ」というのは――

 年令を横軸(よこじく)にとり、一日当たりに起きている時間を縦軸(たてじく)にとることで描けるグラフのことです。

 

 今は、0 才から 4 才までを考えていますから――

 横軸の目もりの数は 4 です。

 

 また――

 一日当たりに起きている時間は、0 時間から 10 時間までを考えていますから――

 縦軸の目もりの数は 10 です。

 

 ただし――

 横軸については、年令のままでは考えません――年令の年数を日数に置きかえたもの――「日令(にちれい)」――で考えます。

 

 なぜ日令で考えるのかというと――

 今、考えているのは「一日当たりに起きている時間」であって、「一年当たりに起きている時間」ではないからです――年令よりも日令を考えるほうが、計算がやりやすくなるのですね。

 

 よって、横軸の目もりの数は、10 ではなく、

  10 × 400

  =1,600

 となります。

 

 なぜ、

  10 × 365

 ではないのかというと――

 今は、1 年を 400 日とみなしているからです。

 

 このグラフにおいて――

 横(よこ)の目もりも縦(たて)の目もりも「0」である点を、

  (0, 0)

 と表します。

 

 また――

 横の目もりが「1,600」で、縦の目もりが「0」である点を、

  (1,600, 0)

 と表し――

 横の目もりが「1,600」で、縦の目もりが「10」である点を、

  (1,600, 10)

 と表します。

 

 これら3つの点、

  (0, 0)

  (1,600, 0)

  (1,600, 10)

 を結ぶと三角形が現われます。

 

 この三角形は、点(0, 0)のところが直角になっている三角形――直角三角形――です。

 

 角度が 90° の角のことを、

 ――直角

 といいます。

 

 この直角三角形は、底辺の長さが 1,600 で、高さが 10 です。

 つまり、かなり横に細長い直角三角形なのですね。

 

 そして――

 この直角三角形の面積が、

  1,600 × 10 ÷ 2

 であり――

 これが、

  ( 4 - 0 )× 400 ×( 10 - 0 )÷ 2

 と同じなのです。

 

 この面積が、なぜ 0 才から 4 才までに起きている時間の合計に等しいとみなせるのかは、

 ――積分

 の考え方を用いると、よくわかります。

 

 ……

 

 ……

 

 つづきは、あす――

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』