―― 4 段の階段
を、横(よこ)の長さや縦(たて)の高さは変えずに、“階段”の幅(はば)や段差(だんさ)を 400 分の 1 に縮(ちぢ)め、
―― 1,600 段の階段
に変えることによって、
――横に細長い直角三角形
に近い形に変える――
ということが、
――積分(せきぶん)
の考え方の始まりである――
と、きのう、のべました。
……
……
が――
ちょっと、わかりづらいですよね。
……
……
本当は――
グラフを絵に描(か)いて示(しめ)せば、すごくわかりやすくなるのですが――
横着(おうちゃく)をしています。
……
……
イメージとしては、
―― 4 段の階段
のギザギザの部分だけが、400 分の 1 に細かくなって、
―― 1,600 段の階段
に変わる感じです。
なぜ 400 分の 1 に細かくなるかというと――
1 年を 400 等分にして、一日当たりに起きている時間が日ごとに長くなっていくことを計算に入れるからです――
今は、1 年を 400 日と考えていますので、「400 等分」です。
もし――
1 年を 365 日と考え、1 年を 365 等分にするのなら、
―― 4 段の階段
のギザギザの部分だけが、365 分の 1 に細かくなって、
―― 1,460 段の階段
に変わります。
1,460 = 365 × 4
です。
今――
1 年を 400 等分とか 365 等分にすることを考えましたが――
実際には、何等分にもすることができます。
1,000 等分とか、3,000 等分とか、10,000 等分とかにすることもできます。
一日当たりに起きている時間は、同じ日であっても、例えば、午前と午後とでは違(ちが)う――午前よりも午後のほうが少しだけ長くなっている――というように、みなせばよいわけです。
1 年をより細かく等分にすればするほどに、階段のギザギザの部分がより細かくなります。
30,000 倍、100,000 倍、300,000 倍、1,000,000 倍――
そして――
無限(むげん)に細かくしていくと、
――階段
のギザギザの部分が真っ平になって、
――横に細長い直角三角形
に変わります。
正しくは、
――「ギザギザの部分が真っ平になる」と決める。
です。
ここでいう、
――無限に細かくしていくこと
というのが、
――積分
の考え方の仕上げです。
『10 歳の頃の貴方へ――』