マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

高校での習い方:積分(4)

 ―― 4 段の階段(かいだん)

 を、横(よこ)の長さや縦(たて)の高さは変えずに、“階段”の幅(はば)や段差(だんさ)を 400 分の 1 に縮(ちぢ)め、

 ―― 1,600 段の階段

 に変えることによって、

 ――横に細長い直角三角形

 に近い形に変える――

 ということが、

 ――積分(せきぶん)

 の考え方の始まりであるのに対して――

 

 それら、

 ――階段

 のギザギザの部分が真っ平になって、

 ――横に細長い直角三角形

 に変わることが、

 ――積分

 の考え方の仕上げである――

 

 と、きのう、のべました。

 

 ……

 

 ……

 

 高校では、

 ――積分

 は、もっと違(ちが)った習い方をします。

 

 みなさんが、みなさんのお父さんやお母さんに、

 ――積分って何?

 と、きいたとしたら――

 

 ――ギザギザの部分が真っ平になること

 という答えが返ってくることは、まず、ありません。

 

 ――例えば、x の n 乗(じょう)を n+1 分の x の n+1 乗に変えること

 といった答えが返ってくるはずです。

 

 あるいは、

 ――微分(びぶん)をしたら、その数式になるような数式をさがしていくること

 といった答えかもしれません。

 

 ……

 

 ……

 

 また、新しい言葉が出てきましたね。

 

 ――微分

 です。

 

 ――積分

 は、

 ――微分

 の反対である――

 と、よく説明をされます。

 

 では、

 ――微分

 とは何か――

 

 ……

 

 ……

 

 これをのべ始めると――

 話が広がりすぎるので――

 

 きょうは、のべないでおきます。

 

 きょう、のべておきたいことは――

 

 ――ギザギザの部分が真っ平になること

 というのは――

 たしかに、

 ――積分

 には違いないのですが――

 

 ――積分

 の中でも、かなり特殊(とくしゅ)なタイプの、

 ――積分

 である――

 

 ということなのですね。

 

 いいかえると――

 

 ――ギザギザの部分が真っ平になること

 というわけではない、

 ――積分

 というのが、いくらでもある――

 ということです。

 

 が――

 

 ――積分

 の基本(きほん)を感じとろうと思ったら、

 ――ギザギザの部分が真っ平になること

 というのが、いちばん簡単(かんたん)なのです。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』