マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

算数の勉強の仕方:積分(5)

 ――積分(せきぶん)

 を、高校で、

 ――ギザギザの部分が真っ平になること

 というように習うことは、まずない――

 と、きのう、のべました。

 

 まったく違(ちが)った習い方をする、と――

 

 ……

 

 ……

 

 実は――

 ぼくが、

 ――積分

 について、その基本(きほん)をわかってもらおうと思い、あえて、みなさんに説明をしたのは――

 

 ――積分

 の全てをわかってもらおうと思ったからではなく――

 

 数学ないし算数の勉強の仕方をしっかりとわかってもらおうと思ったからです。

 

 ――数学

 というのは、簡単(かんたん)にいえば、

 ――算数

 のことです。

 

 ――数学

 のうち、小学校で習うことだけを、とくに、

 ――算数

 と呼(よ)んでいます。

 

 もう少し、くわしくいうと、

 ――数学について、小学生のうちに、わかっていてもらいたい計算の仕方を伝える教科

 が、

 ――算数

 です。

 

 この、

 ――数学

 や、

 ――算数

 では、

 ――つまみ食い学習

 が、あまりよくないのですね。

 

 ――つまみ食い学習

 というのは、

 ――わかりたいことだけをわかろうとすること

 です。

 

 例えば、

 ――積分

 のことをわかりたいから、

 ――積分

 のことだけをわかろうとする――

 

 これが、

 ――つまみ食い学習

 です。

 

 実は――

 

 ――積分

 のことをちゃんとわかろうと思ったら、

 ――微分(びぶん)

 のことをわかっていなくてはいけません。

 

 ――微分

 のことをちゃんとわかろうと思ったら、

 ――関数(かんすう)

 のことをわかっていなくてはいけません。

 

 ――関数

 のことをちゃんとわかろうと思ったら、

 ――数や式

 のことをわかっていなくてはいけません。

 

 このように――

 

 ――数学

 や、

 ――算数

 では、“つまみ食い”ではなくて、“出された料理を出された順に食べていく”というような学習の仕方をとらないといけません。

 

 そうしないと――

 本当の意味で、

 ――数学

 や、

 ――算数

 を学んだことにはならないのです。

 

 よって、

 ――積分

 とは、

 ――ギザギザの部分が真っ平になること

 である――

 ということがわかっただけでは――

 本当の意味で、

 ――積分

 を学んだことにはならないのです。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』