自分の結論が明確になっていて――
その結論を他者に提示したいと強く思っているときに――
その「強い思い」に頼って、勢いで自分の結論を提示してしまうと、
――で、何がいいたいわけ?
と困惑されることがあります。
結論が明確になっていても――
その結論に至る思考の過程や認識の前提が明確になっていなければ――
説得力のある提示はできないのですね。
とりわけ――
結論が明確になっていると感じられるときには、要注意です。
結論が明確になっているものだから――
つい、その結論に至る思考の過程や認識の前提までもが明確になっていると錯覚してしまうのですね。
こうした錯覚を防ぐには――
高校数学の勉強が最も効果的だと感じます。
高校や予備校の数学の先生たちの一部が、
と力説するのは――
おそらく、そうした理由によります。
ちなみに、「高校数学」とは――
いわゆる論述式答案の作成を課す数学のことです。
一般に――
中学校の数学では論術式答案の作成を課さず――
高等学校の数学では論術式答案の作成を課します。
ですから――
が――
ちょっと無理筋というものでしょう。
そこは「数学」ではなく、「高校数学」とするべきなのです。
すなわち、
と――
ただし、この主張では、「数学とは何か?」との問いに答えたことにはなっていないので――
さらなる注意が必要です。