マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

まるで写経をしているみたい

 ――数式を書き写していると、心が落ち着く。まるで写経をしているみたいだ。

 といっている人がいて――

(たしかに、そうかも……)
 と共感しました。

 僕も数式を書き写していると――
 なぜか心が落ち着きます。

 数式といっても――
 一目みて意味がわかってしまうような易しい数式ではダメでして――

 十分に考えないと意味がわからないような難しい数式――
 あるいは――
 なぜそのように表記されているのかを考えるのが少し大変なくらいに複雑な数式です。

 そんな数式を書き写しているときの感覚は――
 たしかに、『般若心経』などを書き写しているときの感覚に近いでしょう。

 僕自身は、(『般若心経』を含めて)写経を1回もしたことはないのですが――
 活字で書かれた『般若心経』なら、しばしば目にしております。

『般若心経』で使われている漢字の中には、けっこう難しいものがあるのですね。
 意味をとらえるのはもちろんのこと、単に書き写すだけでも苦労をするような複雑な字体のものも紛れている――

 そういう漢字を書き写すことで心を落ち着かせることができるなら――

 例えば――
 微分積分の演算記号や種々の添え字を書き写して心を落ち着かせるのも、十分にありうるだろうと思います。

 とはいえ――

 ……

 ……

 いわゆる“数式アレルギー”があるようだと――

 さすがに、ちょっと厳しいかな……。