マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「感字」は面白いけれど

 ――感字

 という言葉があるそうですね。

 意味は2つ、3つあるようで、ネットで軽く調べたくらいではわからないのですが――
 すべての意味に共通しているのは、どうやら、

 ――字から感じられることで楽しむこと

 のようです――「字」というのは、仮名やアルファベットのことではなく、漢字を指しているようですね。

 漢字は表意文字の一種で、字の形に語意を担わせているようなところがありますから――
 たしかに、漢字をみているだけで、様々なことが感じられます。

「感字」の格好の対象になるのは間違いないでしょう。

 昨今――
 いわゆる“キラキラネーム”で、

 ――これ、なんて読むの?

 と戸惑う名前を見かけることが増えましたが――
 そうしたネーミングの背景にあるのは「感字」という発想なのだそうです。

(「感字」、面白そう)
 と思いました。

 とはいえ――

     *

 字に限らず、何かを感じるときの感じ方というのは、人それぞれですから――
「感字」に、単なる言葉遊び以上のことを期待しないほうがよいと、僕は思います。

 ――苺苺苺

 と書いて「まりなる」と読ませる名前があるそうですが――
「苺」を3つ並べて「まりなる」と読ませることに、とくに理由はないそうです。

 ――「苺苺苺」をみていたら、何となく「まりなる」という感覚がしたから――

 ということのようです。

 たしかに、そういう感覚を「苺苺苺」から得ることも、なくはないのでしょうが――
 それを子供の名前にすることには、正直、怯んでしまいます。

 ――七七七

 と書いて「ななみ」というのもあって――
 こちらなら、
(たぶん、「七」が3つだから、「ななみ」なのね)
 で、納得はできますが――

(でも、それなら、「しちみ」でもいいよな~)
 などと思ったり――

 やっぱり、「感字」は難しいですよ――面白いけれど――