――会話力と対話力とは違う。
という話を知りました。
例えば――
サークル活動の学生に必要な能力は「会話力」であって「対話力」ではなく――
就職活動の学生に必要な能力は「対話力」であって「会話力」ではない、と――
会話力は、とにかく会話を途切れさせないで続けていく能力であり――
お互いに気まずい思いをしないで向き合い続ける能力です。
一方――
対話力は、ある論点について、お互いの考えをしっかりと述べ合う能力であり――
その論点から脱線することなく最後まで意見交換を続けていく能力です。
立場の同じ者同士のコミュニケーションに必要な能力が「会話力」であり――
立場の違う者同士のコミュニケーションに必要な能力が「対話力」です。
(まあ、その通りだろうな)
と思ったのですが――
何か引っかかるところがありまして――
ちょっと自分なりに考えてみました。
その結果、わかったことは、
――「会話力」と「対話力」とは相反するものではなく、「対話力」は「会話力」の一部ではないか。
ということです。
僕が引っかかったのは――
「会話力と対話力とは違う」という言葉から、
――「会話力」と「対話力」とは相反するものである。
と誤解したことです。
この誤解から自由であるために必要なキーワードは、
――雑談力
でしょう。
つまり、「対話力」と相反する概念として「雑談力」を設定し、
会話力 = 対話力 + 雑談力
と考えれば――
「会話力」の一部が「対話力」であることをよく理解できます。
ただ――
ちょっと問題なのは、会話も対話も基本的には2人が一対一でするものですが、雑談は必ずしもそうではなくて――
3人以上が多対一でする場合も少なくはないからです。
例えば、講演会の演者が巧みな余談で聴衆を惹きつける場合の「雑談」が好例です。
雑談の場合、一対一より、むしろ多対一のほうが多いような気がします。
2人が一対一でする雑談に、何か良い呼び名はないですかね。
……
……
……世間話……。
……井戸端会議的会話……。
……
……
う~む。
なんか、どれもイマイチだな~。
……
……
強いていえば、
――社交
かな~。
つまり、
会話力 = 対話力 + 社交力
ということですね。
……
……
う~む。