マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

心に生じる大きな変化:「好きになれそうにない」→「どうしても好きになれない」

 人は、さまざまな体験をくりかえすことによって、

 ――好きになれそうなこと

 と、

 ――好きになれそうにないこと

 とを無意識(むいしき)に見きわめている――

 と、きのう、のべました。

 

 さまざまな体験をくりかえす結果、心に多くの変化が生じかける――

 つまり、さまざまな体験をくりかえせば、くりかえすぶんだけ、心が成長をしようとする――

 と――

 

 ……

 

 ……

 

 ここで1つ注意をしておきたいことは――

 

 人は、

 ――好きになれそうなこと

 よりも、

 ――好きになれそうにないこと

 を見つけだすほうが、はるかに簡単(かんたん)である――

 ということです。

 

 ある体験をして――

 その直後に、

 ――好きになれそう!

 と思えることは、まず、なくて――

 

 ――好きになれそうにない……。

 と思えることなら、ひょっとすると、あるかもしれない――

 という感じなのです。

 

 よって―― 

 さまざまな体験をくりかえしていても――

 すぐに、

 ――好きになれそうなこと

 を見つけだせる――

 ということは、ほとんど期待をできません。

 

 が、

 ――好きになれそうにないこと

 を見つけだせる――

 ということなら、ある程度(ていど)は期待ができます。

 

 もし、ある体験をして、

 ――好きになれそうにない。

 と思ったら――

 それを自分は本当に好きになれないのか――

 しっかりと確認をしてみることです。

 

 その「好きになれそうにない」と思ったことが好きになるように、とことん努力をしてみるのです。

 

 その結果、

 ――どうしても好きになれない。

 ということが確かめられたら――

 しめたものです。

 

 さっさと見きりをつけて――

 何か他のことへ関心を向けるのが、よい――

 

 ――好きになれそうにない。

 という気持ちが、

 ――どうしても好きになれない。

 という気持ちになるのは――

 心に生じる大きな変化です。

 

 そのとき――

 あなたの心は、まちがいなく成長をとげようとしています。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』