マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

学校と「学校」と呼ばれている場所や建物と――

 ――社会

 とは、

 ――ある約束事を取りかわしている人たちが集まって生きている様子

 である――

 と、9月15日に、のべました。

 

 そのような約束事として、どのようなことがあるのか――

 

 そのことについて――

 きょうは、少しくわしく、のべましょう。

 

 ……

 

 ……

 

 人と人とが取りかわしている約束事の一つとして――

 10 才のみなさんにとって、もっともわかりやすいのは――

 おそらくは、

 ――学校

 です。

 

 ――学校

 というのは――

 約束事なのですね。

 

 ――先生

 という役目を果たしている大人たちのいるところへ――

 子どもたちが毎日のように通い、さまざまなことを学んでいます。

 

 このときに、

 ――先生

 という役目を果たしている大人たちも――

 さまざまなことを学んでいる子どもたちも、

 ――学校

 という約束事を守りつづけている――

 といえるのです。

 

 そのような大人たちのいるところを――

 あるいは――

 そのような子どもたちが毎日のように通っているところを――

 ぼくらは、ふだん、

 ――学校

 と呼(よ)んでいます。

 

 が――

 それは――

 実際(じっさい)には、

 ――学校

 ではなくて――

 

 ――「学校」と呼ばれている場所や建物

 です。

 

 そもそも、

 ――学校

 というのは、人の心の中にしかありません。

 

 自然の環境(かんきょう)の中にはないのですね。

 

 自然の環境の中にあるのは、

 ――「学校」と呼ばれている場所や建物

 だけです。

 

 そのような意味で、

 ――学校

 は、人と人とによって取りかわされている約束事であり、

 ――「学校」と呼ばれている場所や建物

 は、約束事ではなくて、自然の環境の中にあるものなのです。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』