マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

人工物も自然の一部である

 ――学校

 とは、人と人とによって取りかわされている約束事であり、

 ――「学校」と呼(よ)ばれている場所や建物

 は、約束事ではなくて、自然の環境(かんきょう)の中にあるものである――

 と、きのう、のべました。

 

 一方で――

 9月15日に、のべたように、

 ――ある約束事を取りかわしている人たちが集まって生きている様子

 が、

 ――社会

 です。

 

 よって、

 ――学校

 は、

 ――社会

 の一部です。

 

 これに対し、

 ――「学校」と呼ばれている場所や建物

 は――

 その場所や建物が、自然の環境の中にある、ということからもわかるように、

 ――自然

 の一部です。

 

 ……

 

 ……

 

 このように、のべると、

 ――え? じゃあ、校庭も校舎(こうしゃ)も自然の一部なの?

 と、びっくりする人がいるかもしれませんね。

 

 ――校庭や校舎は人工物でしょ?

 と――

 

 ……

 

 ……

 

 たしかに――

 その通りです。

 

 校庭も校舎も、人が作りあげたものですから――

 まぎれもなく人工物です。

 

 が――

 人工物は――

 実は自然の一部なのですね。

 

 例えば――

 台風が来て何時間も大雨がつづけば、校庭には大きな水たまりができるでしょう。

 

 あるいは――

 何か月も雨がふらず、水まきもしなければ、校庭にはヒビがわれるでしょう。

 

 これらは、いずれも――

 校庭が自然の一部であるからこそです。

 

 また――

 何回も大きな地震がくりかえし起きれば、校舎の一部は崩(くず)れてしまうでしょう。

 

 あるいは――

 崩れた校舎の破片(はへん)を空に投げれば、重力を受けて地面へ落ちるでしょう。

 

 これらも、みな――

 校舎が自然の一部であるからこそです。

 

 人工物であろうと、なかろうと――

  自然の環境の中にあるものは、いずれも、自然から直接の影響(えいきょう)を受けます。

 

 自然から直接の影響を受けるのであれば――

 それは、どれも自然の一部なのです。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』