マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

数や形も言葉の一種――

 ――算数の授業で習っていることは何なのか。

 と――

 きのう、みなさんに問いかけました。

 

 理科の授業で習っていることは、

 ――「自然」という名の物事

 と、

 ――「科学」という名の方法

 との2つであり――

 

 社会の授業で習っていることは、

 ――「社会」という名の事

 であり――

 

 国語の授業で習っていることは、

 ――「日本語」という名の言葉

 であるわけです。

 

 では――

 

 算数の授業で習っていることは何なのか――

 

 ……

 

 ……

 

 みなさん、わかりましたか。

 

 ……

 

 ……

 

 9月30日に、ちょっと、のべたように――

 

 算数の授業で習っていることは、

 ――数と形と――

 です。

 

 もう少し、くわしく、のべると、

 ――「数」や「形」という名の言葉

 ですね。

 

 数や形も言葉の一種です。

 

 言葉というのは、基本的(きほんてき)には、人の頭の中にしかありません。

 

 正しくは「心の中」です。

 

 人が数や形について考えるときには――

 言葉を使っているはずです。

 

 ふつうは、自分が、いちばん得意(とくい)とする言葉――生まれて初めて覚えた言葉――を使います。

 

 みなさんの場合は――

 多くが日本語でしょう。

 

 数や形のことをみなさんは「日本語」という言葉を使って考えています。

 

 言葉を使って考えることができる事の多くは――

 実は言葉なのです。

 

 ただし――

 数や形というのは日本語ではありません。

 

 日本語とは別の言葉です。

 

 その言葉は――

 幸いなことに――

 今では世界共通語になっています。

 

 生まれて初めて覚えた言葉が何語であるかに関わらず――

 人は数や形を言葉として使うことができるようになっているのですね。

 

 つまり――

 算数の授業で習っていることは――

 世界共通語です。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』