マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

数学は実は科学である?

 ――数学は、日本の高校では理系(りけい)とみなされているけれども、実際(じっさい)には人文学(じんぶんがく)であるから、文系(ぶんけい)である。

 と、のべました。

 

 このように、わかりにくい話になってしまうのは――

 そもそも、

 ――文系・理系

 の区別の理由がハッキリしていないためである――

 とも、のべました。

 

 ところで――

 

 ……

 

 ……

 

 いま、

 ――数学は人文学であるから文系である。

 と述べました。

 

 ――人文学

 というのは、

 ――科学(かがく)以外の学問(がくもん)

 のことです。

 

 ということは――

 

 ――数学は科学ではない。

 ということになりますね。

 

 これは正しいのでしょうか。

 

 ……

 

 ……

 

 9月30日に、ぼくは次のようにのべました。

 

 学校の算数で習うことは、数や形のことを主に頭を使って考えた結果であり、社会や自然に関わる物事を実験や観察によって調べた結果ではない――

 よって、

 ――算数は社会科学でも自然科学でもありえない。

 つまり、

 ――算数は人文学である。

 というよりほかはない、と――

 

 ……

 

 ……

 

 ここでいう、

 ――算数

 を、

 ――数学

 に置きかえても――

 とくに問題はありません。

 

 よって、

 ――数学は自然科学でも社会科学でもありえない。

 というのは、まさに――

 その通りです。

 

 が――

 

 ――自然科学でも社会科学でもありえないから――

 といって、

 ――科学ではない。

 と、いいきってしまってもよいかどうかは――

 ちょっと、ていねいに考えないといけません。

 

 少なくとも、

 ――数学は科学である。

 と考えている人たちは――

 実は少なくはないのですね。

 

 なぜかというと――

 

 たしかに、

 ――数学

 は――

 実験や観察はしないけれども、

 ――反証可能性(はんしょうかのうせい)

 や、

 ――再現性(さいげんせい)

 はある、と――

 ふつうは、みなされているからです。

 

 では、

 ――数学は実は科学である。

 といえるのか――

 

 ……

 

 ……

 

 この続(つづ)きは、あす――

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』