マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

数学は人文科学である?

 ――数学

 には、

 ――反証可能性(はんしょうかのうせい)

 と、

 ――再現性(さいげんせい)

 とがあるために――

 

 たしかに、

 ――数学

 は、

 ――科学(かがく)

 であるといえる――

 と、きのう、のべました。

 

 一方で――

 

 ――数学

 は、

 ――「数」という名の言葉

 をあつかう学問(がくもん)であって――

 自然や社会に関わる物事をあつかう学問ではありませんから、

 ――数学

 が、

 ――自然科学

 でも、

 ――社会科学

 でもないことは、あきらかです。

 

 自然科学でも社会科学でもない学問は――

 9月28日に、のべた通り、

 ――人文学(じんぶんがく)

 と呼(よ)ばれます。

 

 つまり、

 ――数学

 は、

 ――人文学

 であり、かつ、

 ――科学

 でもある――

 と、いうことですね。

 

 ……

 

 ……

 

 このように、のべると――

 

 みなさんのなかには、

 ――そうか、わかった! 数学は人文科学(じんぶんかがく)なんだ!

 という人が、いるかもしれませんね。

 

 その通りです。

 

 ――数学

 は、

 ――人文科学

 であるといえます。

 

 少なくとも、ぼくは――

 そのように考えています。

 

 が――

 ここで一つ問題が生じるのです。

 

 ――人文科学

 については、9月29日に次のように、のべました。

 

 ――実験や観察を行う人文学のことを、とくに「人文科学」と呼ぶ。

 と――

 

 ……

 

 ……

 

 もし、

 ――数学

 が、

 ――人文科学

 であるとしたら――

 

 ――数学

 にも実験や観察に相当をする活動があるはずです。

 

 そのような活動とは、いったい、どんなことでしょうか。

 

 そもそも――

 

 ――数学

 にも実験や観察に相当をしうる活動があると、はたして本当にいえるのでしょうか。

 

 ……

 

 ……

 

 もし――

 そのような活動がないのなら――

 

 ――数学は人文科学である。

 とは、ちょっと、いえません。

 

 ……

 

 ……

 

  この続(つづ)きは、あす――

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』