マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

数学における実験や観察

 もし、

 ――数学

 が、

 ――人文科学(じんぶんかがく)

 であるならば、

 ――数学

 にも実験や観察に相当をする活動があるはずである――

 と、きのう、のべました。

 

 そして――

 そのような活動とは、いったい、どんな活動なのか――

 とも問いかけました。

 

 ……

 

 ……

 

 ――数学における実験や観察

 に相当をする活動を言葉で書きあらわすことは――

 とても難(むずか)しいことです。

 

 あまりにも難しいので――

 

 ――数学における実験や観察

 に相当をする活動などはない――

 と、いいきってしまいたくなる人の気持ちは――

 よくわかります。

 

 実際(じっさい)に――

 そのように、いいきってしまった上で、

 ――よって、数学は科学ではない。

 と主張をする人たちも――

 決して少なくはないのです。

 

 が――

 

 ぼくは――

 そのような主張はしません。

 

 数学にも実験や観察に相当をする活動があると思っています。

 

 それは――

 どのような活動か――

 

 ……

 

 ……

 

 ――自分の頭で、どこまでも理屈(りくつ)の通りに考える。

 という活動です。

 

 もう少し、くわしくいうと――

 

 自分の頭で、どこまでも理屈の通りに考え――

 その考えの結果を言葉で書きあらわし――

 その書きあらわされたことをだれか他の人に読んでもらい――

 たしかに、どこまでも理屈の通りに考えられているかどうかを調べてもらう――

 

 こうした活動が、

 ――数学における実験や観察

 に相当をする――

 と、ぼくは考えています。

 

 こうした活動は――

 わかりやすくいえば――

 自分の頭が、しっかりと働いているかどうかの、

 ――観察

 に当たります。

 

 あるいは―― 

 あえて、ややこしいことを自分の頭で、どこまでも理屈の通りに考えられるかどうかを調べる――

 という意味では、

 ――実験

 とも、いえます。

 

 『10 歳に頃の貴方へ――』