マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

文系・理系:その区別がキッチリされているところ

 ――文系(ぶんけい)・理系(りけい)

 の区別にはムリがある――

 と、きのう、のべました。

 

 なぜかといえば、

 ――文系・理系

 の区別の理由がハッキリしないためである――

 とも、のべました。

 

 ところで――

 世の中には――

 この、

 ――文系・理系

 の区別がキッチリされているところ――

 というのが、あるのです。

 

 それは――

 日本の高校です。

 

 日本の高校では、主要教科は5つです。

 

 ――国語・数学・英語・理科・社会

 の5つです。

 

 これらのうち、

 ――国語・英語・社会

 が、

 ――文系教科

 と呼(よ)ばれ、

 ――数学・理科

 が、

 ――理系教科

 と呼ばれています。

 

 ――数学

 というのは――

 10月12日に、のべたように、

 ――算数

 のことですね。

 

 そして、

 ――文系教科

 を中心に勉強をする高校生が、

 ――文系

 と呼ばれ、

 ――理系教科

 を中心に勉強をする高校生が、

 ――理系

 と呼ばれています。

 

 これは、ほとんど日本の高校だけでしか通じない区別なのですが――

 日本の高校を出た大人たちの多くは、つい世界中で通じる区別と、みなしてしまいがちなのです。

 

 そのために――

 あらゆる学問を、

 ――国語や英語や社会に似ている。

 か、

 ――数学や理科に似ている。

 かで、あっさり区別をしてしまうのですね。

 

 みなさんは、まだ小学校で勉強をしているわけですから――

 高校では、さぞかし難(むずか)しい勉強をしているにちがいない――

 と思うかもしれませんが――

 

 実際(じっさい)には、そんなことはなくて――

 高校で勉強をすることは、学問の初歩の初歩にすぎません。

 

 学問の初歩の初歩で通用をしている区別を、学問の全体に当てはめようというのが――

 そもそもムリな話なのですよね。

 

 ですから――

 ぼくは――

 みなさんには、

 ――文系・理系

 の区別をわすれてもらったほうがよい――

 と思っています。

 

 ――文系であろうと理系であろうと、そんな区別に気をとられないで、とにかく自分が大切そうと思ったら――あるいは、面白そうと思ったら――どんどん勉強をしていったほうがよい。

 ということです。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』