ドイツ生まれの理論物理学者アルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein)が、1915年ころに発表をした一般(いっぱん)相対性(そうたいせい)理論(りろん)が――
発表をされて間もなくのときには、
――世界で数名しか理解(りかい)をしていないはずである。
と、いわれたように――
2012年に発表をされた、
――宇宙際(うちゅうさい)タイヒミュラー理論
も、
――世界で数名しか理解をしていないはずである。
と、いわれていた――
と、きのう、のべました。
一般相対性論というのは――
ごく簡単(かんたん)にいってしまうと、
――重さのある物体は、その周りの時間と空間とをゆがめている。
という内容の理論です。
一般相対性理論は、物理学の理論であり――
数学の理論ではないのですが――
――リーマン幾何学(きかがく)(Riemannian geometry)
という、当時としては、とても目新しくて難(むずか)しい数学の理論が使われていたために、
――世界で数名しか理解をしていないはずである。
と、いわれたのですね。
その話を――
ぼくは、自分が小学生か中学生であったころに初めてきいたのですが――
(そんな歴史(れきし)があったんだぁ~)
と、どこか他人事(ひとごと)に思っていました。
その思いは――
2012年に、
が発表をされるまで、ずっと続いていました。
が発表をされて――
それについて、やはり、
――世界で数名しか理解をしていないはずである。
と、いわれるようになったときに――
(そうか! 一般相対性理論のときのショックって、こんなだったんだぁ!)
と、まるで目が覚めたような気持ちになりました。
まさに 100 年に一度のショックであったと思います。
(ぼくらは数学の歴史の証人(しょうにん)になりつつある)
と思っています。
『10 歳の頃の貴方へ――』