――家の窓(まど)の役割(やくわり)
として、
――家の中から外の様子をうかがう。
とか、
――家の中に明かりを入れる。
とか、
――家の中に風を通す。
とかいったことのほかに、
――家の外から中の様子をのぞく。
といったことが挙げられるのと同じように――
――算数・数学の役割
にも――
いろいろなことが挙げられる――
と、きのう、のべました。
ひとまず「家」や「家の窓」の喩(たと)えを――
そのまま当てはめてみましょう。
いまの喩えは、
家 → 脳(のう)
家の窓 → 算数・数学
でした。
よって、
――家の中から外の様子をうかがう。
というのは、
――脳の中から外の様子をうかがう。
ということであり――
――家の中に明かりを入れる。
というのは、
――脳の中に明かりを入れる。
ということであり――
――家の中に風を通す。
というのは、
――脳の中に明かりを入れる。
ということであり――
――家の外から中の様子をのぞく。
というのは、
――脳の外から中の様子をのぞく、
ということであるわけです。
このままですと――
ちょっと喩え話が深くなりすぎて――
かなり、わかりづらくなってしまいますから――
家の窓 → 算数・数学
の喩えに十分に注意をした上で――
できるだけ喩えを少なくして書き直すと――
――脳の中から外の様子をうかがう。
というのは、
――脳の働きを通して世界の仕組みを知る。
ということであり――
――脳の中に明かりを入れる。
というのは、
――脳の働きを文字や数字や記号で表す。
ということであり――
――脳の中に風を通す。
というのは、
――脳の働きのターゲットを特定の情報(じょうほう)に限(かぎ)る。
ということであり――
――脳の外から中の様子をのぞく。
というのは、
――脳の働きを通して脳の働きの仕組み自体を知る。
ということである――
と、なります。
『10 歳の頃の貴方へ――』