マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

問題の解き方をいくつかに分け、それぞれの部分を“ふくらませる”

 解(と)き方が、だいたい決まっているタイプの問題では――

 例えば、問題の解き方が前半と後半とに分けられることを手がかりに、新たな問題を作りだすことができる――

 と、1月26日に、のべました。

 

 実際(じっさい)の例として示(しめ)したのは問題5でしたね。

 

   *

 

問題5

 1 以上の整数が次のように順に並(なら)んでいる。

  1、2、3、4、5、……、?

 これら整数の平均(へいきん)は、これら整数から 7 と 14 とを除(のぞ)いても、変わらない、という。これら整数は、いくつまで並んでいるか(「?」に当たる整数は何か)求めよ。

 

   *

 

 この問題では、

 ――前半と後半と――

 の2つの部分に分けられましたが――

 

 もちろん――

 必ず2つに分けられる、ということではなくて――

 

 問題によっては、3つや4つ、5つの部分に分けられます。

 

 そのようにして、問題の解き方をいくつかに分け――

 それぞれの部分を、いわば、

 ――ふくらませる。

 ような発想で――

 新たな問題を作りだす――

 

 それが――

 だいたい1つに解き方が決まっているタイプの問題での――

 新たな問題の作りだし方です。

 

 このタイプの問題の面白いところは――

 問題の解き方が2つの部分に分けられるからといって――

 作りだせる問題の数が2つにかぎられる――

 というわけではないことです。

 

 実際に――

 問題5からは、問題6、問題7、問題8と3つの問題が作りだされています。

 

 もっと、たくさん、作りだすこともできますよ。

 

 問題の解き方をいくつかの部分に分け――

 それらのうちの一つひとつの部分を、いわば、

 ――ふくらませる。

 ような発想で――

 新たな問題を作りだすわけですが――

 

 その、

 ――ふくらませ方

 が1通りではないからです。

 

 理屈(りくつ)の上では――

 無限(むげん)の数の、

 ――ふくらませ方

 があります。

 

 数や形に関わる情報(じょうほう)の扱(あつか)い方に慣(な)れている人ほど――

 たくさんの、

 ――ふくらませ方

 を見つけだすことができるのです。

 

 ちなみに――

 問題5で、

 ――ふくらませ方

 をたくさん見つけだせる人は――

 具体的に、どんな“数や形に関わる情報”に慣れているのかというと――

 

 それは、

 ――平均

 と、

 ――数列(すうれつ)

 との2つです。

 

 が――

 実は、

 ――平均

 にも、いろいろな種類がありまして――

 

 問題5で扱うのは、

 ――算術平均(さんじゅつへいきん)

 です。

 

 また、

 ――数列

 にも、やはり、いろいろな種類がありまして――

 

 問題5で扱うのは、

 ――等差数列(とうさすうれつ)

 です。

 

 ――平均

 や、

 ――数列

 について――

 ちゃんとした説明をはじめてしまうと――

 とんでもなく長くなってしまうので――

 ここでは、しません。

 

 くわしいことは高校の数学で学びます。

 

 『10 歳の頃の貴方へ――』