10 才のころ――
ぼくは、算数・数学も体育も苦手でした。
正しくは、10 才になる少し前―― 7 ~ 8 才のころ――です。
10 才をすぎて――
ありがたいことに、算数・数学のほうは、それほど苦手ではなくなりましたが――
体育のほうは、そのころから今にいたるまで、まったく苦手意識(にがていしき)が抜(ぬ)けないのですね。
どれくらいに苦手意識が抜けないのかという――
例えば――
近所の小学校の前を歩いて通りすぎるときに――
校庭で体育の授業をやっていたりすると――
(うわぁ、やだなぁ)
などと胸(むね)が締(し)めつけられてしまうくらいに――
苦手意識が抜けないのです。
それくらいに――
小学校の体育の授業には良い思い出がない――
ということですね。
それは、中学・高校へ行っても、あい変わらずでした。
このように体育に強い苦手意識をもっていたことで――
いろいろと損(そん)をしましたし、イヤな思いもしました。
けっこう性格が歪(ゆが)んだかもしれません(笑
が――
……
……
50 才をすぎて――
今は思うのです。
(ぼくは、なんで、こんなにも体育に苦手意識をもってきたんだろう?)
と――
……
……
先ほども、いったように――
算数・数学には、ほとんど苦手意識はないのです。
得意(とくい)とまではいいませんが――例えば、数学の論文がスラスラと読めるわけではないので――
でも――
(まあ、苦手ではない)
とはいえます。
そして――
2023年12月31日に、のべたように――
算数・数学の学習には体育の学習に通じるところがあります。
だから――
(ひょっとすると、ぼくは、ちょっとしたキッカケをつかんでおけば、こんなにも体育に苦手意識をもつことは、なかったかもしれない)
と――
今のぼくは、思っています。
……
……
その日――
ぼくは、
――算数・数学が体育と同じように得意(とくい)になるかも――
とも、のべましたが――
その言葉は――
10 才のころのぼくへ、今のぼくが――
いちばん伝えたかった言葉かもしれません。
『10 歳の頃の貴方へ――』