マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

誰が歴史を作るのか

 人の世は――

 大多数の凡人たちと僅少数の非凡の者たちとから成る。

 

 いわゆる、

 ――英雄

 と呼ばれる者たちは――

 おそらくは――

 その、

 ――非凡の者たち

 の一部である。

 

 一般に、

 ――歴史は英雄たちの決断で動く。

 と考えられている。

 

 よって、

 ――歴史は非凡な者たちが作る。

 と信じられがちである。

 

 が――

 

 そうではない。

 

 歴史が英雄たちの決断で動くのは事実である。

 

 が――

 英雄たちは、独り決断を下すのではない。

 

 世の中の大多数の凡人たちの、

 ――声ならぬ声

 を聴き取って――

 決断を下す。

 

 つまり――

 非凡な者たちは、大多数の凡人たちへの奉仕者である。

 

 よって、

 ――歴史は凡人たちが作る。

 が正しい。

 

 非凡な者たちは、最後の仕上げをしているに過ぎぬ。

 

 『随に――』