マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

並走や合流を求めてしまう

 人と人とが親密になるには――
 人生の軌跡が交差しているかどうか、だと思います。

 あるいは、交差しつつあるのか、交差し終えたばかりかどうか――

「交差」というのがポイントです。

 並走や合流ではない、ということですね。

 が――
 人は、並走や合流を期待する――期待してしまう――

 誰か別の人と親密になろうと思ったときに、人生の軌跡を交差させるのではなく――
 並走させたり合流させたりしようとしてしまう――

 別個の人である限り、合流はありえません。

 並走ならありうるでしょうが――
 それは、せいぜい親子の間で行われるものでしょう。

 それも、子が成人するまでの短い期間に限られます。

 並走も合流も、極めて特殊な関係です。

 にもかかわらず――
 人は、並走や合流を求めてしまう――

 それが、人の弱さなのでしょうね。

 当然でしょう。

 交差するということは――
 その後は、ふたたび互いに離れていく、ということですから――

 それが――
 つらく、寂しく、苦しいということでしょう。