――神は細部にやどる。
などといいますが――
――人は心部をえぐる。
と思っています。
「心部」というのは「細部」と反対の意味としていっているのであって、
――中心部
くらいの意味です。
――深部
としてもいいでしょう。
神は、たしかに細部にやどると、僕も思っています。
ここでいう「神」とは、
――自然の神秘
くらいの意味です。
自然の神秘というものは、物事の細部を観察するときに発見されうる、ということですね。
が――
人は細部をさらったりはしないのですね。
つねに心部をえぐる――えぐろうとする――
物事の本質は何なのかを、つねに見極めようとする、ということです。
そういう性質の持ち主こそが、いかにも人らしいのだ、と――
おそらく――
それはヒトの脳の特性によるのでしょう。
それ以外の答えは、ちょっと難しい――
ちなみに――
人は、容易なことでは細部をさらったりしないものです。
細部は、つねにみすごされやすい――
だからこそ――
「神は細部にやどる」の言葉が輝きを放つのだと思っています。
人は、神をみすごしやすいのです。
これも、おそらくは――
ヒトの脳の特性によるのでしょう。