以下は、顔見知りのタクシー運転手さんから聞いた話です。
駐車場に止めていた車がビショ濡れになっていた――
けれども、隣の車はゼンゼン濡れていなかった――
よくみると――
地面も濡れていなかった――
自分の車が止めてあったところは濡れているのに――
そんなことが――
つい数日前の旅行先の土地で、あったそうです。
――ゲリラ豪雨
などといいますね。
局地的にスゴい雨が降ることです。
ちょっと離れた場所では降っていない――ほんの数十メートルしか離れていないのに――
そういう雨のことです。
そのタクシー運転手さんは、ゲリラ豪雨の体験が初めてであったようです。
そういう豪雨のことはウワサにはきいておられたようですが、ご自身で目の当たりし、すっかり印象が変わったようでした。
「最近の日本は、すっかり異国になってしまいましたね」
と――
たしかに、僕が子供だった20年前でさえ――
そういう雨の降り方は熱帯や亜熱帯のものだときかされました。
温帯の日本では、まず降らない、と――
つまり――
まるで昨今の日本が亜熱帯になってしまったかのようです。
昔を懐かしむつもりはありません。
――異常気象だ!
と騒ぎたくもありません。
地球上のあらゆる自然現象は、刻一刻と変わっていくのです。
日本の気候が直近の20年くらいで劇的に変わったとしても――
安易に嘆くべきことではありません。
それが自然というものだからです。
ヒトを含む地球上の全ての生物種は、常に、そうした変化の奔流のただ中にいる――
ということを、忘れずにいたいものです。