言葉によって伝わるものは――
人の意思のごく一部でしょう。
人の意思というものは、言葉ではなく、行動によって伝わるものです。
「行動」というのは――
笑顔の作り方とか舌打ちの仕方といった些細なものから、誠実に対応するとか謀議を計るといった複雑なことまで――
あらゆる所作ないし営為を含みます。
言葉を鵜呑みにすると――
人の意思を読み違えることになるでしょう。
もちろん、言葉を無視してよいことはありませんが――
言葉と同時に、行動も重視しなければなりません。
相手が何をいっているかではなく、何をやっているかに、注意を向けるのです。
そうした知恵を一言でまとめるならば、
――不言実行
となります。
最近では、
――有言実行
という言い方もしますね。
「有言実行」は「不言実行」をもじった言い方で、本来は正式な言い方ではなかったはずですが――
今や、すっかり市民権を得ています。
どちらでもいいでしょう。
「不言実行」も「有言実行」も、要は、
――実行が大事――
ということです。