マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

変わるときは、何事もなく、ひとりでに変わっていく

 人の気持ちは、いかんとも制御しがたいものです。

 ここでいう「気持ち」とは――
 主には、情念ですね――理念ではなく――

 情念は、事実や論理では語り尽くせません。

 いくら事実を積み上げても、いくら論理を繰り出しても――
 気持ちの行方に影響を与えることは、ほぼ不可能といってよいでしょう。

 ――それは頭ではわかってるんだけど……、気持ちがね……。

 との弁明に行き着くのです。
 ここでいう「頭」とは、理念のことですね。

 では、

 ――気持ちは変わらないのか、未来永劫に不変なのか。

 といえば、そうではなくて――
 些細なキッカケを経て、にわかに変わるものなのです――それも、自発的に変わる――

 変えようと思っても、なかなか変わらない――
 が、変わるときは、何事もなく、ひとりでに変わっていく――
 それが人の気持ちです。