世界は混沌に満ち溢れています。
が――
その混沌は、定見をもって眺望すれば、それなりに面白く感じられるものです。
「定見をもって」というのは、
――原理・原則をきちんと踏まえて――
とか、
――明確な判断基準や価値尺度と照らし合わせて――
とかいった意味です。
が――
定見をもつことなく、ただ闇雲に混沌を眺望していたら――
やがて、つらく苦しくなるでしょう。
こんな混沌に満ち溢れたところなら、
――この世界から早く消えてしまいたい。
と思っても不思議はありません。
定見をもって混沌を眺望するということは――
この混沌に満ち溢れた世界を無事に生き抜く上では、欠かすことのできない知恵といえましょう。