マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

権力闘争は政治の一部ではない

(けっきょく、民主党の幹部の人たちは政治の本質をわかっていなかったんだろうな……)
 と思わずにはいられませんでした。

 きのうの衆院選の結果をみての感想です。

 有権者の下した結論は――
 与党・民主党議席を4分の1以下に減らしました。

 これは、おそらくは妥当な結果でしょう。

 民主党政権に功績がなかったとは思いません。

 が――
 ちょっと、あまりにも権力闘争に熱中しすぎましたね。

 例えば、「反小沢だ」「親小沢だ」などと――

 大多数の有権者にとって――
 そうした問題意識は、さして重要には感じられなかったはずです。

 が、マスコミは――
 その問題意識を殊更に煽りました。

 民主党の幹部の人たちは、

 ――マスコミの問題意識がおかしい。

 と非難しました。

 それは、その通りと思いますが――
 そのマスコミの煽りを掻き消すことに民主党が失敗したことは自明です。

 民主党の幹部の人たちの頭の片隅には、

 ――権力闘争も政治の一部だ。

 という思いがあったのでしょう。

 そうではありません。

 政治と権力闘争とは全くの別物です。

 たしかに、議会制民主政治に政党間抗争や党内抗争はつきものですが――
 それは、必要悪の混入物なのであって、決して政治の構成要素ではありません。

 その建前を――
 民主党の幹部の人たちは、少し軽視しすぎたのではないでしょうか。

 民主党は――
 例えば、マスコミが「反小沢だ」「親小沢だ」と騒ぎ始めた時点で――
 全党を挙げて、その煽りを確実に掻き消す必要があったのです。

 そのためには、どうすべきか。

 ……

 ……

 それは、よくわかりません。
 僕は一介の有権者であり、民主党の部外者なので――

 が――
 とにかく、まずは党内の人間関係から争いの種を無くすことに全力を傾けること――
 それしか、なかったはずです。

 その姿勢が、ほとんどみえてこなかったことに――
 有権者は失望したのでしょう。

 少なくとも僕は――
 失望しました。

 ――民主党は、権力闘争を政治だと思っている連中の集まりなのか。

 と――

 有権者は、国会議員たちに権力闘争をさせようと、税金を払っていたわけではありません。