近年の『道草日記』では、
――政治とは権力闘争のことではない。社会の構成員の利害関係の調整だ。
ということをしょっちゅう述べてきましたが――
一昨日の参院選の結果をみて、こんなふうにも思うようになりました。
――選挙とは闘争ではない。有権者の意思表示だ。
と――
しばしば、
――選挙で勝つ。
とか、
――選挙で負ける。
とかいいますね。
当の政治家だけでなく、マスコミまでがいう――
政治家がいうのは心情的には理解できますが――
政治家でないマスコミがいうのは、ちょっとおかしな話です。
選挙に勝ち負けはありません。
少なくとも、本当の意味での勝ち負けはない――
ただ有権者の意思が表示されるだけです。
もし、勝ち負けがあるとすれば――
選挙で不正があったかどうか――
もし、不正があったとすれば、その選挙は負けです。
その際、敗者は、
――社会全体
ということになります。