マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

暇で暇で……

 ――暇で暇で何もすることがない。

 というのは――
 その「暇で暇で……」を体感していない人にとっては、

 ――なんて素敵な贅沢だ!

 と思えるのですが――
 現在、体感している最中の人――あるいは、かつて体感し、辟易とした経験がある人――にとっては、

 ――なんて退屈な苦行だ!

 と思えるものです。

 その「暇で暇で……」が想像の産物であれば、こんなに光り輝くことはないのですが――
 ひとたび、実在の現物となれば、そこにはドス黒い霧が垂れこめているのですね。

 おそらく――
 人は、

 ――暇になりたい!

 と強く願いながら――
 それでも日々、忙しく立ち働いているのが――
 いちばん幸せなのです。