教育はビジネスですが――
では――
利益追求型と損害抑制型と、どちらのタイプのビジネスでしょうか。
これは、ちょっと判断に迷うところだ、と――
僕は思っています。
ご自分の学校時代を思い返してみて下さい。
学校の先生たちも同級生たちも、皆、朝から夕方まで、概して単調な生活を送っていましたよね。
加えて、
――授業の進度が遅れている。このままでは入試に間に合わない。
などと焦っている先生方も一部にいらっしゃったのではないでしょうか。
あるいは、
――生徒を非行に走らせないように、日々の生活指導が大切だ。
などと意気込んでいる先生方も少なからずいらっしゃったことでしょう。
そういう発想で、教育を俯瞰すると――
教育とは、つい、
――損害抑制型のビジネスだ。
と思ってしまいがちなのですが、
(実際には違う)
と、僕は思っています。
教育は利益追求型です。
わからないことが、わかるようになる――
できないことが、できるようになる――
知らないことを、知るようになる――
これらは、すべて利益です。
では、その「利益」は誰のものか――
もちろん――
教育を受ける側の利益ですね――決して教育を施す側の利益ではない――
ここに――
教育を損害抑制型のビジネスであると勘違いさせる要因が潜んでいると――
僕は考えています。
毎日、漫然と授業をするだけの先生方が、もし、いらっしゃるとすれば――
その先生方には、教育が損害抑制型のビジネスに思えるかもしれません。
教育は、教育を施す側の視点に立ちすぎると、その本質を見誤ってしまうものです。