マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「お疲れ様」「ご苦労様」

 ――お疲れ様

 と、

 ――ご苦労様

 とは違う――
 目上の人に使えるのは「お疲れ様」であり、使えないのは「ご苦労様」である――
 といった話をよく耳にしますが――

(そんな簡単に使い分けられるものじゃないだろう)
 と、僕は思っています。

 例えば、これから大任に着く目上の人に向かって、

 ――お疲れ様です。

 というのは、あきらかにおかしい――
 この場合は、

 ――ご苦労様です。

 のほうが、ずっと自然です。

 先日――
 ある機関誌の記事を読んでいたら、

 ――「お疲れ様」も「ご苦労様」も、そんなに大きな違いはない。

 といった主旨の見解に触れました。
 むしろ、大事なのは、

 ――「お疲れ様」や「ご苦労様」のあとに、どの言葉を添えるかである。

 と――

(たしかに……!)
 即座に合点がいきました。

 大切なのは「お疲れ様」と「ご苦労様」との違いではなく、

 ――お疲れ様(ご苦労様)

 と、

 ――お疲れ様(ご苦労様)です

 との違い――
 あるいは、

 ――お疲れ様(ご苦労様)にございます

 との違いなのですよね。