どんな「美少女」も記号化されうるということを――
きのうの『道草日記』で述べましたが――
記号化されたものが、1枚の写真やポスターになっているのではなく――
多量に集まって組織だって配列されている場合はどうか――
ということを考えてみましょう。
つまり――
写真やポスターではなく、動画や映画ということですね。
もちろん――
記号化されたものの集まりにすぎないので――
その配列の全体も記号化されているに決まっているのですが――
そのことに気づくには――
かなりの時間と手間とを必要とします。
要するに――
動画や映画を繰り返し視聴する必要がある、と――
写真やポスターが記号化されたものであるということに気づくには――
たぶん1日や2日で十分です。
それら「記号」を1日とか2日くらい持ち歩けば、すぐに、
(ああ、記号だな)
とわかる――
が――
動画や映画は普通は持ち歩きませんから――
そう簡単には気づかない――
たぶんその動画や映画を10回くらい視聴して初めて、
(ああ、記号だな)
とわかるではないでしょうか。
なぜ「10回」かというと、
――映画監督になりたければ、同じ映画を10回みろ。映画の作り方がわかるから――
という言葉があるからです。
映画が記号の集積であるということに気づくことが――
映画づくりの第1歩であるに違いありません。