マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

戸惑いが喜びに

 ――6時間ずっと座っててね。あとは、何しててもいいから!
 
 という状況を迎え――
 
(さて、何しよう?)
 と悩んでおります。
 
 実は――
 きょう新幹線で仙台から岡山に向かうのですね。
 
 いま深夜ですから、「きょう」というのは――
 実質的には、あすなのですが……。
 
 ……
 
 ……
 
 意外に難しいものなのですよ。
 
 ――6時間ずっと好きなことをしていていいですよ。
 
 といわれても――
 すぐに何をするか決められるわけではない――
 
(う~む、どうしようかな)
 と考え込んでいます。
 
 新幹線の座席では、できることに限りがある――
 というのは、たぶん本質的な問題ではありません。
 
 ふだん、ほとんど自由時間が与えられていない立場です。
 
 それなのに――
 急に、
 
 ――6時間、自由!
 
 の立場になる――
 そのことのギャップが、たぶん本質的な問題なのでしょうね。
 
 まあ――
 
 もう少し新幹線に乗るまで時間がありますから――
 ゆっくり悩みながら考えてみますよ。
 
 ……
 
 ……
 
 実は――
 
 この「ゆっくり悩みながら考えてみる」というのが――
 僕にとっての楽しみであったりします。
 
(ああ~。このままだと、6時間、何もやることがないよ。どうしよう?)
 と戸惑っていること、それ自体が――
 またとない喜びであったりします。
 
 ちなみに――
 6時間だから、喜びなのです。
 
 6分間だったら、単なる苦痛でしかないかもしれません。
 
 6日間だったら――
 もっと楽しいだろうな……。
 
 ……
 
 ……
 
 6か月間なら……。
 
 6年間なら……。
 
 ……
 
 ……
 
 空想は――
 これくらいで、やめておきますか。