マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

老いの難しさの正体

 10代や20代の頃は――

 自分に“できること”がわからない――あるいは、“できること”がほとんどないので――

“できること”と“やりたいこと”とは――
 ふつうは乖離しています。

 が――
 だんだん歳をとっていき――
 40代や50代になると――

“できること”と“やりたいこと”とが重なっていくので――
 必然的に、“できること”と“やりたいこと”との乖離が小さくなっていきます。

 そして――
 さらに歳をとっていき――
 70代や80代になると――

 自分に“やりたいこと”がほとんどなくなってきて――あるいは、よくわからなくなってきて――
 その結果――
“できること”と“やりたいこと”との乖離が不可逆的に大きくなっていく――

 この“乖離”の不可逆的な増大こそが、

 ――老いの難しさ

 である――
 という考え方があるのだそうです。

 10代や20代の“乖離”は、決して小さくはないけれども――
 不可逆的に増大するものではなかった――

 そして――
 この“乖離”が、40代や50代で、いったん小さくなることを経験してしまっている――

 となれば――

 ……

 ……

 たしかに――
 難しいことに違いありません。