北朝鮮の最高指導者の異母兄が――
マレーシアの首都の空港で暗殺されたようです。
第一報は韓国メディアから発せられて――
一昨日の夜のことでした。
その後――
世界中のメディアが次々と続報を出しています。
このマレーシアの暗殺事件は――
今のところ――
北朝鮮の政権中枢の意向によるものとみられています。
もちろん、僕には事の真偽を判断できませんが――
一連の報道の内容をみていると、
(きっと、そうなんだろうな)
と思います。
暗殺された異母兄は45歳――
暗殺するように命じたとみられる北朝鮮の最高指導者は33歳です。
腹違いとはいえ――
実の兄弟であり――
互いに、これからの人生が、まだ長く続くことが期待できる年齢です。
今の日本に住む僕らの日常の感覚からすれば、
(こんなことにならなくても……)
と鼻白まざるをえませんが――
今の北朝鮮に住む人たちの日常の感覚すれば、
――やはり……。
とか、
――とうとう……。
といった受けとめ方が主流でしょう。
おそらくは――
自然な帰結の一つであったのだと感じます。
ところで――
……
……
こういう報道に触れた時は――
自分の住む国の基本的な社会情勢や政治的な社会風潮を再確認する機会です。
具体的には――
今の北朝鮮の基本的な社会情勢や政治的な社会風潮が、今の日本のそれらと、どれほどに違うかを――
しっかりと心に刻み込んでおく機会です。
今の日本に住んでいても、決して忘れないほうがよいことは――
自分たちの日常は、まったくもって普遍的ではありえない、という理解です。
あるいは――
今の北朝鮮の基本的な社会情勢や政治的な社会風潮は――
今の日本に住む僕らの日常の感覚では――
映画や小説、マンガ、ゲームなどの虚構の世界のものと思えてしまいがちですが――
今の北朝鮮に住む人たちの日常の感覚では――
まぎれもなく現実の世界のものとして実感をもって受け入れられているに違いない――
という推認です。
もう少し大雑把にいうと――
自分たちの日常とはかけはなれた日常を過ごしている人たちが、この世界には大勢いるはず――
という想像です。