マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

衝動的な人

 衝動的に動くのは――
 できれば避けたほうがよいでしょう。

 とりわけ――
 大事に際して衝動的に動くのは――
 できる限り避けたほうがよいでしょう。

 同じ“衝動的に動く”にも――
 些事で衝動的に動くのと――
 大事で衝動的に動くのと――
 2つあります。

 つまり――
 衝動的な人は、以下の3通りに分類されるのです。

 1)些事でも大事でも衝動的に動く人

 2)些事では衝動的に動き、大事では衝動的に動かない人

 3)些事では衝動的には動かず、大事では衝動的に動く人

 日々の生活では――
 些事は、しょっちゅう起こり――
 大事は、めったに起こりません。

 よって――
 些事で衝動的に動く人は――
 現に、しょっちゅう衝動的に動いていますから――
 自分が衝動的であることをよく自覚しています。

 周囲からも、

 ――あの人は、いつも衝動的に動くよね。

 などと思われている――

 一方――
 些事は、人生の大勢には影響しえず――
 大事は、人生の大勢を左右しえます。

 よって――
 大事で衝動的に動く人は――
 人生の岐路で衝動的に動く結果――
 取り返しのつかない間違いをしやすいのですね。

 周囲からも、

 ――あの人は、ここぞというときに必ず衝動的になる。

 などと思われている――

 ……

 ……

 これら1)2)3)のうち――
 最も注意を要するのは、どれでしょうか。

 ……

 ……

 1)の人は、自他ともに認める“衝動的な人”です。

 2)の人は、周囲から“衝動的な人”と思われているものの、実際には、そうでもない人です。

 3)の人は、周囲から“衝動的な人”とは全く思われていないのに、実際には“衝動的な人”です。

 ……

 ……

 最も注意を要するのは――
 3)の人ですよね。