マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

些細な色恋沙汰→壮大な人生ドラマ

 日常の些細な色恋沙汰を歌っているだけなのに――

 その歌詞の一部が引用されると――
 何だか壮大な人生ドラマを歌っているかのように感じられることがあります。

 ――言葉の不思議

 といえば――
 それまでですが――

 ……

 ……

 やはり――
 言葉を文脈から切り離すことの危険性を――
 この“不思議”は物語っているのでしょう。

 ……

 ……

 いくら歌詞でも――
 特定の語句を文脈から不用意に切り離してはいけないのですね。

 ただし――

 そのような引用を――
 もし、どうしても試みるのなら――

 僕は、

 ――逆向き

 が良いと思っています。

 逆向きというのは――

 例えば、

  壮大な人生ドラマ

 と思わせて――
 実は

  些細な色恋沙汰

 の“向き”ではなく――

  些細な色恋沙汰

 と思わせて――
 実は、

  壮大な人生ドラマ

 の“向き”です。

 刮目相待させることができるでしょう。