マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

上手に失恋させる難しさ

 誰かに恋愛感情を抱かれたら――

 その結末は2通りしかないことを――
 5日前の『道草日記』で述べました。

  1) 得恋させる
  2) 失恋させる

 の2通りです。

 ……

 ……

 では――

 1) 得恋させる と、2) 失恋させる と――
 いったい、どちらが難しいのか――

 ……

 ……

  1) 得恋させる

 も――
 それなりに難しいことは間違いありませんが――
 おそらく、

  2) 失恋させる

 のほうが――
 ずっと難しいでしょう。

 ……

 ……

 人の世には、

 ――上手に失恋させる難しさ

 というものが――
 あるのです。

 とくに――
 自分よりも身体的ないし社会的な力で勝っている相手を上手に失恋させる難しさは――
 並大抵ではありません。

 女性が、身体的な力で勝っている男に恋愛感情を抱かれ――
 その恋愛感情を巧く受け止められずに、恐ろしい思いをした――
 という話は――
 よく耳にしますよね。

 そんなときには――
 どうしたらよいのでしょうか。

 ……

 ……

 結論をいえば、

 ――とにかく礼節を示す。

 これしかありません。

 とくに恋愛感情とは関わりなく――
 日頃から常に礼節を示し続けることで、礼節を示し返さない人をいち早く見抜く――
 それが狙いです。

 そして――
 もし、礼節を示し返さない人から恋愛感情を抱かれたときには――

 躊躇せず――
 第三者に介入依頼をします。

 ――いち早く

 や、

 ――躊躇せず

 がポイントです。

 見抜くのが遅れたり、介入依頼を躊躇したりするのが――
 一番やっかいなのですね。

 そうならないためにも――
 日頃から礼節を示す習慣をつけておくのが効果的なのです。

 もう少し踏み込んでいえば、

 ――誰かの恋愛感情を受け止める準備は、ふだんから整えておく。

 ということです。

 ここで――
 ぜひ確認しておきたいことは――

 あなたが礼節を示しているのに――
 礼節を示し返さない人というのは――
 恋愛感情が絡もうが絡むまいが、

 ――危険である。

 ということです。

 そういう人は――
 人と人との対等で平穏な人間関係を結べない人――あるいは、結ぼうとしない人――です。

 そういう人とは――
 たとえ恋愛感情を抱かれるわけではないにしても――
 できる限り、関わらないようにするのがよいでしょう。

 そうしていたら――
 恋愛感情を抱かれる確率も有意に下がりますから――
 とりあえずは安心です。

 が――
 それでも――
 残念ながら、恋愛感情を抱かれる確率をゼロにすることはできませんので――
 気を抜くことはできません。

 もし――
 そういう人に恋愛感情を抱かれたら――

 先ほども述べたように――
 躊躇せず――
 第三者の助けを乞います。

 その際も――
 相手への礼節は示し続けるのがよいでしょう。

 あなたが礼節を示すのをやめてしまったら――
 相手が礼節を示し返さなくてよい格好の口実を与えることになります。

 そうしたら――
 何をされるかわからない――

 ……

 ……

 礼節の放棄は――
 たとえ、どんな理由があっても、

 ――下策

 といえます。