――猥褻（わいせつ）は美しい。
ということを――
きのうの『道草日記』で述べましたが――
当然――
異論はあるでしょう。
……
……
審美とは――
一言でいえば、
――美醜の判断
です。
美醜の判断は――
徹頭徹尾、主観的です。
よって――
仮に、
――猥褻の美しさ
というものがあったとして――
それが他者と共有される保証はありません。
それは――
何も“猥褻の美しさ”に限ったことではなく――
人が感じる全ての美しさが――
そうです。
……
……
ですから――
僕が、
――猥褻は美しい。
と主張して――
それに同意しない人たちが多数いたとしても――
ごく自然なことです。
……
……
僕が指摘したいことは、
――猥褻を「猥褻」として確実に感じとっている人は、猥褻を美しいと感じているはずだ。
ということです。
――猥褻を醜いと感じている人は、たぶん、猥褻を「猥褻」として確実には感じとっていない。
ということです。
そういう人は――
たぶん、
猥褻 ＝ 色気 × 背徳（生殖欲求）
の数式には乗ってこない猥褻モドキを――
「猥褻」とみなしているのではないか、と――
……
……
例えば――
コンビニエンス・ストアの成人雑誌は、必ずしも猥褻とは限らないのです。
あれを、
――醜い
と思う人は――
たぶん少なくありません。
僕も――
異論はありません。
