マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

猥褻は審美と無関係であるはずがない

 ――猥褻(わいせつ)は審美とは無関係である。

 という主張は、猥褻を不当に貶めている――
 というようなことを――

 きのうの『道草日記』で述べました。

 ……

 ……

 猥褻とは――
 6日前の『道草日記』で述べたように、

 ――生殖欲求を醸し出す色気の感覚と生殖欲求に関わる背徳の感覚との掛け合わせ

 である、と――
 考えることができます。

 数式らしく記せば、

  猥褻 = 色気 × 背徳(生殖欲求)

 です。

 一方――
 審美とは、

 ――美醜を判断すること

 です。

 よって、「猥褻は審美とは無関係である」という主張は――
 背徳の感覚は、もちろんのこと――
 色気の感覚までもが、

 ――審美とは無関係である。

 と主張するに等しいことになります。

 ……

 ……

 これは――
 おかしいでしょう。

 色気を――
 人が、美しいとか醜いとかいった基準とは無関係に感じとることなど――
 ありえますかね。

 ……

 ……

 僕は――

(ありえない)
 と思います。

 ……

 ……

 猥褻は――
 少なくとも、

  猥褻 = 色気 × 背徳(生殖欲求)

 の関係を満たすと考える限り――
 審美と無関係であるはずがないのです。