韓国との関係を考える上で、韓国が、
――分断された国家のうちの片方
であることは大変に重要である、ということを――
きのうの『道草日記』で述べました。
当然ながら、その“片方”には、
――もう片方
が存在します。
北朝鮮です。
韓国との関係を考えるときには、同時に、北朝鮮との関係も考える必要があります。
具体的には、韓国との間には正式な国交があるけれども、北朝鮮との間には正式な国交はない、ということです。
さらにいえば――
その韓国と北朝鮮との間にも、正式な国交はなく、それどころか、現在は、互いに武力衝突を休止している関係にすぎない、ということです。
以上の事情を十分に把握しておかない限り――
韓国との関係を正確に捉えることは、たぶん、できません。
つまり――
韓国との関係とは、
――2つに分断された国家のうちの片方との関係
であり、
――その“片方”は、現在、“もう片方”と、たんに休戦をしている状態にすぎない。
ということです。
この事情が、韓国との関係をこれ以上ないくらいに複雑にしていると、僕は思います。
そして、この複雑化の要因に日本も一枚かんでいる――いわゆる1910年に実施された日韓併合は、その象徴的事象です。
おそらく、韓国の人たちにいわせれば、「一枚かんでいる」どころではなくて、
――日本こそ諸悪の根源である
となるでしょう。
このこともまた、韓国との関係を考える上で、より一層の困難をもたらしています。