韓国との関係をこれ以上ないくらいに複雑にしている事情として、
――本来は1つの国家であるはずなのに2つに分断されていて、今もって互いに(少なくとも形式的には)争っている。
という近現代史的な経緯を――
きのうの『道草日記』で挙げました。
かつ――
この事情の責任は、いわゆる日韓併合を実施した日本が負うべきであると、韓国の人たちが考えているらしいことにも触れました。
状況は、かなりややこしくなっています。
さらに、状況をややこしくしている要素があります。
――小中華思想
です。
これは、14世紀の朝鮮半島の国家・李氏朝鮮が、当時の中国大陸の国家・明を「中華」と呼んで尊び、自国を「小中華」(もしくは、「小華」)と呼んだことに起因していると考えられています。
――小中華
とは、文字通り、「小さな中華」の意味です。
「小中華思想」とは、ごく簡単にいえば、
――我々は中国大陸の国家よりは劣っているが、それ以外の国家よりは優れている。
という思想です。
この思想に基づけば、日本列島の国家は、朝鮮半島の国家よりも劣っていることになります。
――対等である。
ではなく、
――劣っている。
です。
当然ながら、小中華思想を前面に出されれば、出されたほうは、決して心地よくありません。
今日――
この小中華思想から韓国の人たちがどれほど自由になっているのかは判断が難しいところです。
すっかり自由になっていると信じたいところですが――
残念ながら――
今でも相応の影響力を韓国の人たちの発言や行動に及ぼしている可能性は否定できません。
韓国の人たちが僕ら日本人のことを批判する言説に触れるときに、たまに、
――上から目線
のニュアンスを感じることがあります。
たぶん、小中華思想が滲み出てしまっているのです。
もっとも――
韓国の人たちからみれば、
――日本は今でも韓国を「後進国」とみなしてバカにしている。
という話になるようですが――