マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

いくつかの興味深い結論

 ――「意識の働き」とは、“現在の感覚”が“過去の感覚”と絶え間なく照らし合わされて何らかの相関性が見出される続けることである。

 という命題からも、意識の3つの性質が導かれることを――

 きのうの『道草日記』でお示ししました。

 

 この命題の受け入れると――

 他にも、いくつか興味深い結論が得られます。

 

 例えば、

 ――人は何歳頃から意識を備え始めるのか。

 という問いについては、

 ――“現在の感覚”と照らし合わされる“過去の感覚”が十分に蓄えられた頃から意識を備え始める。

 と答えることができます。

 つまり、

 ――生まれた直後から様々な感覚を受け入れる機会が多かった乳幼児は、そうでなかった乳幼児に比べ、より早く意識を備え始める。

 ということがいえそうです。

 

 あるいは、

 ――ヒト以外の動物に意識はあるか。

 という問いについては、

 ――感覚を処理しうる脳をもち、かつ“現在の感覚”と“過去の感覚”とを区別しうる脳をもつ動物ならば、意識はある。

 ということがいえそうです。

 

 さらにいえば、

 ――サーモスタットに意識はあるか。

 という問いについては、

 ――仮に感覚を処理しうる仕組みをもっているとみなしても、“現在の感覚”と“過去の感覚”とを区別した上で“現在の感覚”を“過去の感覚”と照らし合わせるような仕組みをもっているとは到底みなせないため、意識はない。

 ということがいえそうです。