――新型コロナ・ウイルス感染症で7名が死亡――
といった報道のされ方が、今や、まったく珍しくなくなりましたね。
以下は――
当たり前のことなのですが――
その「7名」といういい方には――
十分に気をつける必要があります。
仮に――
亡くなった方々を、
A さん
B さん
C さん
D さん
E さん
F さん
G さん
と呼ぶことにしましょう。
それら、
A さん
B さん
C さん
D さん
E さん
F さん
G さん
のお名前の一つひとつには――
それまでの人生の文脈がかかっています。
きのうの『道草日記』で――
志村けんさんのことに触れました。
その志村さんにも負けないくらいの――
豊かで掛けがえのない人生の文脈が、
A さん
B さん
C さん
D さん
E さん
F さん
G さん
ら、7名の方々のお名前の一つひとつに、かかっているのです。
本当は、
A さん
B さん
C さん
D さん
E さん
F さん
G さん
と、アルファベットで表記をすることにも問題があります。
できることなら――
実際のお名前で表記をするのがよいのです。
が――
ひとまず、アルファベットで表記をしてみることで――
それらの記号を、自分の頭の中で、実在の姓名に置換してみることができます。
そうやって置換してみることで――
それら7名の方々の豊かで掛けがえのない人生の文脈を、少しでも具体的に推し量ることができます。
――新型コロナ・ウイルス感染症で7名が死亡――
の「7名」の背景には――
そうした人生の文脈が織り成していることを――
当たり前ではありますが――
僕らは決して忘れてはいけません。