誰かが誰かを痛烈に批判しているときに――
その指弾の主旨は――
しょせんは、
――口実に過ぎない。
ということを――
傍目でみている立場では――
十分に意識する必要があるでしょう。
その指弾には――
過去の経緯や現在の状況があって――
批判している人は――
それらを踏まえて批判しているのであって――
その文脈で具体的に指摘されている事項は――
実は、ほとんど意味をもちません。
指弾は――
主旨ではなく――
背景が本質です。
その指弾の背後に隠れている経緯や状況こそが本質です。
その本質が把握できない限り――
批判している人を糾弾したり支持したり――
あるいは――
批判されている人を支持したり糾弾したりするのは――
控えるのがよいでしょう。
*
今週のはじめに――
サッカー日本代表チームの監督の解任が発表されました。
2か月後に、ワールドカップ・ロシア大会が控えていることから、
――電撃解任
と受け止められています。
……
……
報道によれば――
解任した側も解任された側も――
互いを批判しているようですが――
その指弾の主旨に傾聴すべき内容は見出せません。
今のところ――
解任した側は、監督・選手間の信頼関係の瓦解を挙げ――
解任された側は、スポンサーの不当な介入を挙げているようですが――
しょせんは、口実でしょう。
本質は――
主旨ではなく、背景です。
……
……
もちろん――
背景に何があるのか――
部外者の僕には、まったくわかりませんが――
その背景の一つひとつを丹念に見きわめていけば――
最終的には、
(感情の問題に行き着く)
と――
僕は思っています。
サッカー日本代表チームに関わってきた全ての人たちの、
――感情の問題
です。
……
……
人の世の常です。