日本語の「オリンピック(Olympic)」の、
――ピック
と――
英語の「pig(ブタ)」の、
――ピッグ
とを掛け、
――オリンピッグ
とし――
日本の女性のタレントさんにブタの仮装をさせる演出計画が――
昨年の3月に提案をされていたそうですね。
そのタレントさんは――
ふくよかな体格で知られ、幅広く親しまれている女性であり――
東京オリンピックの開会式に出演をする予定であったのだそうです。
よって、
――当該・女性タレントへの無意識の侮辱である。
や、
――たんなる女性蔑視にとどまらず、人権蹂躙である。
といった厳しい批判が寄せられているといいます。
先ほど――
メディアの一部で報じられていました。
……
……
その報道をみて――
(これもケレン味だ)
と思いました。
――オリンピッグ
が――
オリンピックの開会式に好ましいか好ましくないかは措くとして――
ある種のケレン味を備えていることは、ほぼ間違いありません。
その趣向ないし嗜好は、海外はもちろんのこと、日本においても、特段、一般的な支持をされうるものでないことは明らかでしょうが――
これに対し、
――そういうのはケレン味ではない。
とか、
――ケレン味というのは、もっと高尚な概念である。
とかいったふうに説くのは、ちょっと難しいでしょう。
3月12日の『道草日記』で述べた通り、
――ケレン味
は、
――ハッタリ
や、
――誤魔化し
の雅語ですから――
そもそも――
そんなに褒められた概念ではないのです。
この演出計画を示したディレクターのハッタリや誤魔化しの仕方に――
そういった趣向ないし嗜好――あるいは、傾向――があった、というにすぎません。
そして――
その傾向が、今回は、世間の多数派から激しく嫌悪をされ、厳しく糾弾をされている――
ということです。
ケレン味の危険性が露わになったいえます。