マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

未開文明保護条約・説

 ――フェルミの逆説(Fermi paradox)

 への答えとして、以下の3つがあることを――

 きのうの『道草日記』で述べました。

 

 1)我々以外の知的生命体は既に地球に到達をしていて、我々に出会っているが、その事実を我々は知らない。

 2)我々以外の知的生命体は存在をしているが、地球には到達をしていないために、我々には出会えていない。

 3)我々以外の知的生命体は存在をしていないために、我々には出会いようがない。

 

 これら3つの答えのうち、

 1)について、

 ――宇宙活劇的な面白さがある。

 と述べました。

 

 1)の答えにも様々な亜種があるのですが――

 僕が、いちばん気に入っているのは、

 ――未開文明保護条約・説

 です。

 

 この宇宙は――

 実は、知的生命体で溢れていて――

 それぞれの知的生命体は1つの国家のような文明圏を築いていて――

 それら文明圏が集まって1つの連合組織――宇宙文明圏連合――を成している――

 

 その連合組織に加盟をしている文明圏は、

 ――未開文明保護条約

 に加入をしていて――

 この条約によれば――

 この宇宙が知的生命体で溢れている事実を知らないような未開の文明圏は、その事実を自力で掴むまで、宇宙文明圏連合から保護をされている――

 

 それゆえに――

 僕らは、僕ら以外の知的生命体には出会えていない――

 

 そういう結論です。

 

 この説は、

 ――宇宙活劇的な面白さがある。

 というよりも、

 ――社会科学的な面白さがある。

 というほうが適切かもしれません。

 

 が――

 社会科学は、決して、

 ――宇宙文明圏連合

 のような組織を正面から扱うことはありません。

 

 それを正面から扱うには――

 僕ら以外の知的生命体の存在や――

 それら知的生命体が築いた文明圏の存在を――

 真剣に認める必要があるからです。

 

 これら存在を現実のこととして本気に認める人は――

 そうはいません。

 

 が――

 虚構のこととして気軽に認める人なら――

 少なくはありません。

 

 例えば、

 ――宇宙活劇(space opera

 という虚構です。